民法改正⑤

2020年05月28日(木)

 

 

新型コロナによる外出自粛も少しずつ緩和され、早く今までの生活が戻ることを祈るばかりです。

 

さて今回も引き続き、民法改正のお話をしたいと思います。

今回は預貯金の払戻し制度についてお話したいと思います。

 

預貯金の払戻し制度が新設される前は、相続人が複数いた場合、被相続人(亡くなった人)の預貯金は、遺産分割が終了するまで単独で払戻しを受けることができませんでした。

 

そのため、被相続人の葬儀を相続人の1人が行うとき、その資金をどこかから調達しなければなりません。

 

葬儀を行った相続人にも、預貯金の一部を相続する権利はありますが、葬儀のときは大抵遺産分割が終了していないので、預貯金のお金を使うことはできません。

 

そこで預貯金の払戻し制度が新設されました。この制度は被相続人の葬儀を行う相続人は、単独で被相続人の預貯金の一部の払戻しを受けることができるようになりました。

 

ただ払戻し金額には上限があり、1金融機関あたり150万円、または、払戻しを受けようとする相続人の相続分の13の額のいずれか少ないほうの金額となります。

 

このお金で葬儀のほか、被相続人の借金を返済することもできます。

これまで、相続人の一人が一時的に立替えしなければならなかったため、これからこの制度を活用する事例も増えてくることと思います。

 

豊田

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